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【Vol.62】正しい歩行について

 

 

 

こんにちは!スモールジム阿佐ヶ谷Regenerateの黒澤です。

この度はブログをご覧いただきありがとうございます

 

本日は、正しい歩行についてについて紹介していきます。

 

 

 

 〇巷ではさまざまな情報が飛び交っている

 

「正しい歩行を考えれば、踵接地は悪である!」

 

「地面を蹴って、大股で歩くのが正しい!」

 

という趣旨の書籍や、

それを主張する方々のSNSや動画をよく目にします。

 

色々な知見があって然りですから、

歩行についてのこうした主張が多く出ること自体は良いことだと思うのですが、

 

実際に、運動学的にリアルで歩行動作を考えた場合、

正しい歩行ってどんなものなのかについて解説していこうと思います。

 

ここでは「筋力を最小限に使い、かつ関節に負担をかけない歩行が正しい」

と仮定して話を進めていきます。

 

〇正しい歩行のポイント

 

結論から述べていきますと、

 

鉛直姿勢(後傾姿勢)

地面を蹴らず、位置エネルギーで移動

筋性支持ではなく骨性支持メインで

小指球踵接地で着地衝撃を分散する

アゴは引かず、腕を自然に振る

 

以上のポイントを踏まえた歩行こそが

「正しい歩行」と言えるでしょう。

 

もちろん、

 

専門家によっては様々な意見があるとは思いますが、

 

「脱力」と「関節&軟部組織への負担」を考慮した場合は、

このチェックポイントを満たした歩行こそが「正しい」と言えるでしょう。

 

〇従来の常識との相違点

 

従来の教科書通りの「正しい歩行」では、

 

・腕を大きく振る

・大股で歩く

・顎を引いて歩く

・背筋を伸ばして胸を張って歩く

 

以上のポイントを満たした歩行こそが

 

「正しい」歩行と定義されることが多いのです。

 

ですが、前述した「正しい歩行」とは、

 

相反する部分が多いことが分かるでしょうか?

 

従来の、「アゴを引いて、腕を大きく振る」という条件ですが、

 

これでは、意図的に大きな歩幅で歩くことを強いられてしまいます。

 

大きな歩幅が「自然と」作られるのと、

 

大きな歩幅を「無理矢理に」作るのとでは歴然の差があります。

 

そして、「背筋を伸ばし、胸を張る」

という条件もですが、

 

これだと、一見すると良さそうに聞こえますが、

実は「前傾姿勢」を生み出してしまい、

 

この状態で歩くと、膝関節や足裏の足底筋膜への負担が過剰となるのです。

 

現代人は、多くの方が膝の痛みや足底筋膜炎にお悩みですが、

高確率で、この「前傾姿勢」のまま歩行しているからというのが、

 

膝の痛みや足底筋膜炎の要因と考えられます。

 

ちなみにこの点について、

つま先接地推奨派の方の多くは踵接地が悪いから。

 

と仰いますが、実は部分的には違います。

 

踵接地そのものが悪いのではなく、踵接地の仕方と場所が悪いのです。

 

〇前傾姿勢について

 

前傾姿勢は身体機能的には最悪に近い姿勢といえます。

 

重心が前傾した姿勢は、常に交感神経優位となり

(脊柱の伸展は交感神経優位の動作)

 

いわば緊張が常時抜けない姿勢ですから、

背側の筋群の過緊張や、胸腔および腹腔の増大で、

 

内臓機能の低下や間質液がたまってむくむなど、

身体にとって良くないことだらけなのです。

(※もちろんスポーツ等で意図的に緊張を作る必要がある場合は除く)

 

ですので、そもそも前傾姿勢という状態が良くないうえに、

 

その姿勢で歩くというのが、

いかに身体において良くないかがお分かりいただけるかと思います。

 

〇大股で歩くことについて

 

現在では常識化されてしまっていますが、

 

大股で歩くのは先ほど指摘した「アゴを引いて、腕を大きく振る」

と少しかぶるのですが、結局のところ

 

無理矢理に歩幅を取る歩き方となってしまうので、

不必要な筋力が必要となり、非効率的な歩行となります。

 

すると、地面を蹴って歩かなくてはいけなくなり、

 

これが慢性化すると足底筋膜炎や、

大股を意識しすぎて腰椎の伸展負荷を代償で生んでしまい、

 

慢性腰痛に発展するケースが多いです。

 

〇正しい歩行の注意点

 

以上のように、現在の常識との相違点が分かったところで、

 

スモールジム阿佐ヶ谷Regenerateがおすすめする「正しい歩行」の再確認です。

 

鉛直姿勢(後傾姿勢)

地面を蹴らず、位置エネルギーで移動

筋性支持ではなく骨性支持メインで

小指球踵接地で着地衝撃を分散する

アゴは引かず、腕を自然に振る

 

以上のポイントが踏まえられていれば、

脱力ができて、かつ各組織へ負担がかからない歩行となります。

 

ここで、1つ注意点。

 

歩行時の「接地」に関しては、

かなり多くの意見が分かれてはいますが、

 

「小指球→踵」の接地が、

最も脱力でき、かつ膝や足関節に負担がかからない接地だと僕は考えています。

 

ちなみに、「踵接地かつま先接地だとどっちが正しいの?」

という問いに対しては、

 

 「場合によってはどちらも正しくなる場合がある」

 

というのが正解なので、長くなるので今回は割愛いたします。

 

今回は、「普通に靴を履いて、町中を歩く場合」を前提に、

「小指球→踵」の接地が最も理にかなっているとしてご紹介しました。

 

ただし、これが素足で歩くのであれば、

 

小指球+母指球接地(つま先接地)が正しいですし、

 

ランニングシューズ(ヒールの高さがつま先より0.51㎝高い場合)

で歩くのであれば、踵接地が正しいとなりますから、

 

履く靴や、歩幅、姿勢によって接地部位が変わるのです。

 

なので、良く本やSNS、動画とかで見る

 

「つま先接地が正しくて、踵接地は悪」

「踵接地が正しくて、つま先接地は悪」

 

というのは、あくまでも著者及び出版社が人目を引くために、

誇大広告を打っているに過ぎないケースもあります。

 

ですので、本当にその本やネット記事、動画の内容が

妥当性があるモノなのかどうか?については、

 しっかりと、その中身を見極める必要があります。

  

〇さいごに

 

正しい歩行とは、簡単に言えば

「無駄な力使わず、いかに長時間続けられるかどうか」

が重要であると言うことです。

 

それに合わせて、前述の掲げたポイントを理解していただければ、

 

身体に負担のかからない歩行が出来るはずです。

 

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